はじめに

それから、だいぶ時間がたって
アイスコーヒーの入っていたコップの水は溶けて

多くの変化があった。
住んでいた場所も、仕事も何もかもが変わった。
結婚もしたし、生活も安定している。

そんな時、ふと空虚な自分に気がついた。

嵐の夜、海に出ていくような、
あるいは、燃え盛る火口へ飛び込むような、
自分の中にあったそんな衝動は
どこへ行ったのか気になった。


古い日記は、アダルト系の書き込みも絶え、
訪問者は誰もいない。

ただ、ふと古いリンクをたどると、
そこには確かに、消え行く自分が見えた気がした。

だから、日記を書こうと思った。